「遠藤周作」がこよなく愛した石畳の坂。その魅力とは
祈念坂への歩き方【気軽に行けます!】
「大浦天主堂下」⇒「祈念坂」のルート【写真付き】
- 「ルート」と「絶景POINT」をマークしています。現地到着後にご活用ください(※迷わず着けます)。
- 「大浦天主堂前小広場」から、左手の狭い歩道をすすむ。
- 100メートル直進し、「祈りの三角ゾーン」に到着。
- 「大浦諏訪神社」と「墓地」の間にある歩道を進んでください。
- 大浦天主堂が視界に入ると祈念坂となります。
行き方
出発定点となる「大浦天主堂下 小広場」 | 途中にある「祈りの三角ゾーン」 |
大浦天主堂下から150メートル、徒歩3分と気軽に行ける距離です。「グラバー園」、「大浦天主堂」を訪れる方は、ぜひお立ち寄りください。
「祈念坂」解説
祈念坂に入ると、地元自治体と子供会が設置したほのぼのとした看板が目をひく。
「遠藤周作」は、この石畳の階段に座って、ぼうっと風景を眺めるを好んだ。長崎を訪れると、朝夕にここを散歩するのが日課となっていた。[1]遠藤 周作 (著)、芸術新潮編集部 (編集)、『遠藤周作と歩く「長崎巡礼」』、新潮社、2006年、101ページ
祈念坂からの天主堂は、正面から眺めるとのは違った趣をはなつ。
祈念坂に残る遺構
石造りの溝 | S字の金具 |
祈念坂には、居留地時代の遺構が現存しているので、ぜひ目に触れていただきたい。
• 「石造りの溝」 長崎では、東山手町のオランダ坂や出島、丸山など各所に当時の石造りの溝が現存している。ここもその一つ。
• 「レンガに飾られたS字の金具」 孔子廟近くで誠孝院横のオランダ坂にも同様のかざりがある。用途は不明。
旧ロバート・ウォーカー邸の表札 | 居留地時代の石標柱 |
• 「居留地時代の石標柱」 祈念坂には、写真以外にも数基が残存している。
• 「旧ロバート・ウォーカー邸の表札」 1874年(明治4)に初来日したロバート・N・ウォーカーは、1904年(明治37)、小曽根町にわが国最初の清涼飲料水製造工場「バンザイ清涼飲料工場」を建設している(建物は今も現存)。グラバー園に移築された「旧ウォーカー住宅」は、そのロバートの息子ウォーカーJr.が、旧主となり、当地にあった洋館の一部を移築したもの。
映画『解夏』のロケ地として
さだまさし原作の映画『解夏』では、このウォーカー邸の跡地にオープンセットを建ててロケ地とした。当地が主人公「高野隆之(演・大沢たかお)」の実家のある場所という設定のため、祈念坂はいくども映画に登場する。難病をかかえた隆之と、それを支えて歩く陽子(石田ゆり子)。大浦天主堂の鐘が響きわたる中、二人で祈念坂を降りていく名シーンは必見。その他、『ペコロスの母に会いに行く』、アニメ『色づく世界の明日から』でも登場する。
NAGASAKIを色濃く感じるロケーション
120メートルほどの坂道を登り終えた地点からの風景。歴史的景観と人びとの生活感とが渾然一体となっている。
国際貿易港として華やかだった時代。極東の島国で一旗揚げようと意気盛んな商人たちや、布教に命を賭した宣教師たちの息づかいが聞こえてくるようだ。
「南山手レストハウス 正門前」からの絶景
登り終えてT字路を右折し、15段の階段を登ると、南山手レストハウス(旧清水氏住宅)の正門前に着く。ここからの風景も見どころの一つ。
二本の尖頭は「大浦天主堂」と「大浦教会」のもので、その先に長崎港を望める。夜景も素晴らしい。
祈念坂からの胸を打つ「夕景&夜景」
夕刻18:00になると、「大浦天主堂」と「妙行寺」との刻をつげる鐘の音が協奏曲となり、祈念坂一帯に響きわたる。
このたった数分。それは、宗教の垣根を超えたNAGASAKIならではの至高の時間といえよう。
夜のとばりがおりた祈念坂。「大浦天主堂」と「長崎の夜景」との共演は、感銘を覚える美しさをはなつ。
以上、ガイドブックに載っていない、長崎の魅力が詰まった路地裏をぜひ体感していただきたい。
「どんどん坂」【キレイな写真で解説!】迷わない地図付
「祈念坂」基本情報
所在地 | 長崎市南山手町と相生町の間 |
長さ | 約130メートル |
形式 | 明治10年代以前に造成。[2]明治10年初期の外国人居留地地図に、全面石畳として示されており、明治10年代以前に造られたものと想定される。/参考:長崎市教育委員会、『長崎居留地・大いなる遺産』、1989年 石畳の狭い歩道。所々に階段がある。 |
近隣の名所 | 大浦天主堂、祈りの三角ゾーン、南山手レストハウス |
それでは。
素敵なご旅行となりますように
ただし、
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