隠れキリシタンの里からの極上夕景
長崎市南西部の山中にある善長谷の集落には、隠れキリシタンの子孫がたてた小教会がたたずんでいます。
この善長谷教会からは軍艦島(端島)、高島、伊王島などの島嶼と東シナ海を一望でき、長崎の教会群のなかでも知る人ぞ知るビュースポットです。
こうした歴史・景観的な理由からこの教会は、遠藤周作『女の一生』、なかにし 礼『長崎ぶらぶら節』などあまたの小説、映画の舞台として登場しています[1]映画では、『長崎ぶらぶら節』 監督:深町幸男、主演:渡哲也、吉永小百合/『精霊流し』 監督:田中光敏、原作:さだまさし、主演:内田陽、松坂慶子 /『母と暮せば』 監督:山田洋次、主演:吉永小百合、二宮和也で登場します 。地中海の片田舎をおもわせるこの教会からは、一年を通して東シナ海へ沈む美々しい夕景をのぞめます。そしてそのなかでも、特筆すべき時期があるのをご存じですか?。
それは12月下旬から1月上旬の年末年始。軍艦島が夕映えにさんぜんと輝く夕景劇の幕が、この時期限定でひらかれます。
軍艦島の隣に寄り添うのは「中ノ島」。軍艦島と同様、炭鉱の島でしたが、操業期間は10年に満たない短命で終わりました。
その名のごとき戦艦状に造形された島までつづく茜色の絨毯。 年末年始だけに奇跡的にすがたを表すこの夕景を、ぜひ実際に目に焼き付けてください。
鑑賞ガイド
この時期での日没時間は、夕方5時20分~30分頃です。
そのため夕方4時30分~5時ころに到着するとよいでしょう。また、日没後でも大空と大海原を茜色に染めあげる夕焼けを楽しめることもあります。
なお、ゴミを捨てる、大声をあげるといった近隣住民への迷惑行為はつつしんでください。
最寄りのライトアップSPOT&夜景
~夕景のあとは素敵な夜景を。贅沢なドライブコースをご紹介
1. 馬込教会と伊王島港広場のイルミネーション
善長谷教会から距離10キロ、車で20分ほどで着く伊王島の「馬込教会(沖之島教会)」(長崎市伊王島町2丁目617)が毎夜ライトアップされます。また12月上旬からクリスマスの期間中、イルミネーションでドレスアップされあでやかに。
同教会は、善長谷教会と同様、隠れキリシタンの子孫が建てた築100年近いカトリック教会です。
馬込教会から距離1キロ離れた「伊王島港ターミナル」では11月下旬から冬季にあいだ、イルミネーションで飾られますのでご一緒にどうぞ。ここから見る長崎への夜景も素敵です。
2. 鍋冠山展望台からの長崎の夜景
長崎の夜景では稲佐山より近い「鍋冠山展望台」がオススメ。距離13キロ、移動時間約40分になります。
カーナビに鍋冠山公園が名称登録されていない場合は、住所で「長崎市出雲(いずも)」と入力し、「鍋冠山公園」にカーソルを合わせ目的地として指定ください。 |
夕景の鑑賞ポイントとなる「善長谷教会」。
その「魅力まとめ」から「礼拝・見学ガイド」、「奇跡の絶景」までを、美しい写真の数々とともにまとめた記事はコチラです。
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脚注・出典
↑ 1. | 映画では、『長崎ぶらぶら節』 監督:深町幸男、主演:渡哲也、吉永小百合/『精霊流し』 監督:田中光敏、原作:さだまさし、主演:内田陽、松坂慶子 /『母と暮せば』 監督:山田洋次、主演:吉永小百合、二宮和也で登場します |